同じmm数なのになんでこんなに値段が違うの?
CanonのLレンズなんて一本10万以上してしまう。なんで?

そう考える人のために、レンズの性能差を書いてみます。

まず、同じmm数のレンズでも、開放の明るさ(F値)は異なります。
基本的には「明るいほど高い」と思って良いです。
同じ焦点距離のラインナップの中でも最も開放F値が明るいレンズをLレンズと位置付けているようです。

次に、やや専門的になりますが、レンズの性能評価データとして
MTF曲線というものがあります。

理想的なレンズは、点光源が点光源に収束し、レンズの中央でも周辺でも変わらず、
どの光の波長でも変化しなければ理想的なレンズです。
でもそんなものこの世に無いです。点光源はある大きさをもった錯乱円になります。

ではレンズを通して、どの程度、現実の実像を再現できているか?
この指標の一つがMTF曲線です。レンズの販売元HPでよく掲載されてます。

この辺の説明はcanonのサイトに詳しいです。

ちょっとCanonのサイトから拝借して説明すると、1mmの幅の中に線を何本も引いて、
これを撮影してどの程度再現されるかでグラフ化します。
縦軸が0~1ですが、これはコントラストの比(MTF)です。1ならクッキリ描写されているということです。
ちなみにSとMはサジタル(放射方向)とメリジオナル方向(同心円方向)です。


fig-mtf-curve
cCanon
fig-mtf-example
cCanon

MTF曲線については、ぶっちゃけ「グラフが上の方に貼りついてるほど性能が良い」と解釈してれば良いと思います。実際、これ見て決めたりあんまりしません。

知っておいた方が良いのは、レンズが悪いと上記の写真のように、解像力コントラスト(色ののり)に影響するということです。

歪みに関しても優秀なレンズほど補正されてます。
メガネをかけている人は、球面レンズと非球面レンズがあるのを知ってますよね?
球面レンズは安いですが、レンズの端になると歪んで見えます。
安いのは単なる球面の方が加工が簡単だからです。良いレンズは歪みがかなり補正されています。

さて、APS-Cの一眼に比べ、コンパクトデジタルカメラは撮像素子が小さいです。
大きさの比較は下記参照。

被写界深度はレンズの焦点距離、絞り、許容錯乱円の大きさで変化します。
許容錯乱円は撮像素子が大きいほど大きくなります。
詳細説明は飛ばしますが、撮像素子のサイズが小さいほど、被写界深度は深くなるのでボケなくなります。
なので、コンデジはクッキリハッキリした写真は撮れますが、ボケが美しい写真は撮りにくいです。

つまり、コンデジの小さいCMOSの時代なら全体的にボケている安っぽいレンズでもOKだったんですが、
一眼のような大きなCMOSになると、レンズの重要度が増してくるということです。

Lレンズは新型が出ると中古がオークションに出回ります。
購入するなら中古市場が狙い目です。5・6万で入手出来てしまうケースも。
ヤフオクに出品されているCanonLレンズ

また、威力を知るためにその日だけレンタルするのもアリ。